■ラダーロジック

ラダーは本来はリレーによる論理回路を記述する方法です。
本来ならリレーにより作成する論理回路を、そのままシーケンサの中で仮想的に動作させるといったイメージです。
シーケンサーには多数の入出力ポートが用意されており、仮想的な論理回路の入出力を行い機器を制御します。


▼ラダーの基本的な考え方

左側の縦線から右側の縦線に向かって電流が流れており、電流をリレー接点を使いON/OFFし、 リレーのコイルなどの負荷を動作させます。

上記ロジックでは、
1の接点がONされることによりリレーのコイルI1が通電します。
それによりAの部分がラッチします。
2の接点がONされることによりリレーのコイルI2が通電します。
それによりBの部分がラッチし、Aの部分のラッチが解除されます。

先行する接点及び条件式がONの場合もOFFの場合にも結果がコイルに書き込まれるため、通常のプログラミング言語とは違った考え方が必要です。


▼接点について

フェイルセーフや省電力などを実現するために、スイッチの接点はa接点とb接点という2種類があります。
a接点とは操作したとき閉じる接点、押したときにつながるスイッチなどを指し、
b接点とはa接点の逆であり、操作したことにより開く接点を指します。




▼アナログ入出力



アナログ出力はノイズの乗り難い電流で伝送し、入力の直前で抵抗を咬ませることにより電圧に変換する。
4mA〜20mAの電流は250Ωの抵抗を咬ませる事により1V〜5Vの電圧に変換することができる。


▼レジスタ

シーケンサ内ではリレー接点やデータ、入出力端子など、総てレジスタという名前のメモリーで持っています

レジスタにはリレーなどを表すビット、
数値や文字を表すワード、
ワードでは表現できない数値を扱うロングワードがあります。
レジスタ内の数値表現は符号付き整数であり、ワードでの表現できる範囲は0x8000(-32768)から0x7FFF(32767)であり、
ロングワードで表現できる範囲は0x80000000(-2147483648)から0x7FFFFFFF(2147483647)です。





■ラダーロジックで使用するシーケンサーのデバイス(種類やメーカーにより違いあり)



I00001 、X00464 など、デバイス修飾文字の後ろにアドレスを付けて使用します。
使えるデバイスのアドレスや種類は、各シーケンサにより異なります。

リンクリレー、リンクレジスタのアドレス値は、
リンクカードにより書き込み許可付き読み込み自由で、共有されるレジスタであり、他のレジスタとは一風違い大きなアドレス値であったりします。
そのアドレスはリンクリレーのカードの系統番号(局番号)を指します。

共有リレー、共有レジスタは、追加するCPUをスロットに挿して各CPUでの共通な設定が必要です。

シーケンサにタッチパネルを接続した場合、Dレジスタの先頭アドレスがタッチパネル制御用に利用されます、
そのため、後にタッチパネルを使用する可能性がある場合、Dレジスタの先頭部分(D00001から1000個ぐらい)はラダーで使用しないほうが良いです。




▼外部入出力端子のアドレス(種類やメーカーにより違いあり)

外部入出力端子モジュールのスロット差込位置によりアドレスが決定されます。


複数のCPUが一つの出力リレーに値を書くことはできません、
出力は各CPUがカードを独占します。
複数のCPUが在る場合はDIOの設定で、どのCPUがカードを独占するか決める必要があります。

ユニット番号とはFAバスカードなどを挿すとサブユニット(CPU不在)が使用できるようになります。




■ラダーロジックに付随した命令(種類やメーカーにより違いあり)





■ラダーロジックの基本的な命令(種類やメーカーにより違いあり)

■電気をON/OFFするリレー接点

■入力された電気により動作するリレーのコイル

▼リレー接点

▼リレーのコイル










■条件によりON/OFFする接点


■入力された電気により実行される命令

▼比較命令
ビット単位での比較ではなく、ワード単位で比較されます
▼演算命令
▼転送命令
▼タイマーの接点
リレー接点のデバイス名をタイマーに変更したものです。

















▼タイマー


通常のタイマーは入力がOFFになると経過時間がリセットされます
継続タイマーはタイムアップ後に入力がOFFした場合に限り経過時間がリセットされます
タイマーの種類および分解能はプロジェクトのコンフィグレーションにより変更します
タイマーはデクリメントカウンタで構成されており、
時間は分解能×経過時間が0x7FFFの範囲に収まる必要があります

▼カウンタの接点
リレー接点のデバイス名をカウンタに変更したものです。


▼カウンタ


セットがOFFからONに変化すると初期値から1を引きます
値が0になるとデバイスに対応したリレーがONします
リセットで初期化します

■ビットの条件によりON/OFFする接点


■入力された電気によりビット操作を行う命令

▼ビットのセット・リセット命令
ビットのON/OFFを行います
▼ワードデータの指定ビットの参照
参照先のビットが1の場合はONされる
▼入力をワードデータの指定ビットへの書き込み
入力がONの場合は1が書き込まれ、OFFの場合は0が書き込まれる

▼ワードデータの指定ビットへの1の書き込み

▼ワードデータの指定ビットへの0の書き込み



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